ニュージーランドにおけるビーガン、ベジタリアン市場

2019年10月に、にニュージーランドで実施された、人々の食に関するリサーチ結果によると、ニュージーランドの34%の人が、肉の消費を少なくする、あるいは、全くとらない・・・という統計があります。

この34%のうち、3%が、ビーガン、もしくはベジタリアンで、肉を一切取らない層です。31%は、Flexitarian(フレクシタリアン)と呼ばれる人々で、肉の消費を控え、代替え食品で必要な栄養素をとろうとしている層で、この層が、いわゆるジェネレーションXであり、次世代のビーガンに移行する可能性のあるべイビー層です。

この層は、増加傾向にありますが、彼らのモチベーションは、環境への影響、動物虐待、コスト、健康上の理由から、植物ベースの食生活に移行しているという理由も明らかになりました。

こうした層は、肉に代わる食品についてのよりよいオプションを求めており、それに呼応する形で、様々な植物ベースの食品も、市場に出回るようになってきています。

国際マーケティング機関のLife Health Foods のキング氏は、フードビジネスに関わる人々や会社も、間違いなく、更に、このような層の期待値に沿うような品質、価格の商品を考慮していく必要があると述べています。

ニュージーランドにもすでに、肉に代わる、多くの植物性原料の代替え商品が存在していますが、食感、品質、価格などが、更に向上し、消費者のオプションが広がることで、更に、このジェネレーション Xの層から、ビーガン、ベジタリアンに移行する人の割合が増やし、また新たなジェネレーション Xを増やす動機になるとみています。

また、他のニュージーランドのビーガン層に対するリサーチでは、下記のような統計結果もあります。

・ニュージーランドのビーガンの73.7%は、女性。
・年齢は、21~50歳。
・人種は白人が多い。
・83.7%のビーガンは、ビーガンになる前に、ベジタリアンの食生活を送った経験を持つ。
・ビーガニズムの食生活をする理由は、動物愛護:93.3%、環境保護:62.5%、健康(55.5%)
・親がビーガンである場合、子供もビーガニズムの食生活をする過程は半分以上。
・ビーガン層の不満の最も大きい部分は、外食する際のオプションが少ないこと・・・と回答している。

日本は欧米程肉の消費量は多くありません。それは、肉をステーキなどでがっつり食べるというより、薄切りなどで、野菜の付け合せ的に、肉を使う料理が多いためです。しかしながら、非常に多くの料理に肉類、魚類が、使われているため、ビーガンやベジタリアンの人々が、完全に肉魚のない料理を選ぶことに、とても苦労するようです。

でもこうした日本食の特徴も、すでにその兆候がありますが、来年予定のオリンピックや、日本国内でのビーガニズムなどの広がりを受けて、完全菜食専門のメニューや、レストランなどが、増えてくるなど、変わってくるかもしれませんね。

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